トップNEWS & TOPICS会社設立に関する記者会見を行いました。
2020.06.03
株式会社村⽥製作所(本社: 京都府⻑岡京市、代表取締役会⻑兼社⻑: 村⽥ 恒夫)と帝⼈フロンティア株式会社(本社: ⼤阪府⼤阪市北区、代表取締役社⻑執⾏役員: ⽇光 信⼆)は、世界初となる、⼒が加わることで電気エネルギーを⽣み出し抗菌性能を発揮する圧電繊維「PIECLEX(ピエクレックス) 」を共同開発しました。
また、この繊維の研究・開発および製造・販売を⽬的に、2020 年4⽉1⽇には両社の合弁により株式会社ピエクレックス(本社: 滋賀県野洲市、代表取締役社⻑: ⽟倉 ⼤次)を設⽴しました。
「PIECLEX」は、村⽥製作所が電⼦部品の開発・製造で培ってきた圧電技術と、帝⼈フロンティアが有する原料から製品に⾄るまでの繊維技術を組み合わせることで、⼈が動く⼒などを電気エネルギーに変換し、抗菌性能を発揮するという新たなエネルギー活⽤技術を⾒出して開発に成功しました。また、「PIECLEX」の原料は植物由来のポリ乳酸(以下、PLA)であり、薬剤や有機溶剤を使⽤しないことから地球環境保護にも貢献します。
「PIECLEX」は、植物から抽出したデンプンを発酵させて乳酸を作り、結合させた PLAを原料としています。植物は⼤気中の⼆酸化炭素を吸収してデンプンを合成しているため、地球温暖化の原因とされる⼆酸化炭素の総量を増やすことがなく、「PIECLEX」はカーボンニュートラルな地球に優しい素材といえます。
「PIECLEX」の繊維は、⼈の動きなどによって⽣じる繊維の伸縮により、電気を発⽣させて抗菌・消臭機能を発揮するため、薬剤や有機溶剤を使⽤せず、環境負荷低減に貢献します。
(※) 消臭: ここでは、抗菌機能により、細菌が汗や⽪脂を分解して発する臭いを防ぐこと。
2020 年度より⽣産・販売を開始し、スポーツウェアやインナーウエアなどの⾐料製品をはじめ、フィルタや衛⽣材などの産業資材⽤途まで幅広く展開していきます。2025 年度には売上⾼ 100 億円を⽬指します。
この度、新たに設⽴する株式会社ピエクレックスで開発する繊維は、当社がこれまで SAWフィルタ、振動⼦、センサなどで培ってきた圧電技術の知⾒を活かしています。当社は、これまで主に電⼦機器の分野で貢献してまいりましたが、帝⼈フロンティアの繊維技術と組み合わせることで、繊維の分野における新たな価値創造に挑戦できることを⼤変うれしく思います。お互いの強みを最⼤限に⽣かし、電気の繊維で⼈々の豊かな暮らしに貢献してまいります。
株式会社ピエクレックスが開発する圧電繊維は、薬剤などを使⽤することなく抗菌性能を発揮し、さらに植物由来原料を⽤いており、環境負荷低減に貢献することができます。当社の培ってきたポリマー・製⽷技術と、村⽥製作所の圧電技術を融合させた「PIECLEX」が、持続可能な未来の⽣活には⽋かせない画期的な繊維になると信じています。世の中に今までなかった繊維を提供することで、⼈々の豊かな暮らしと、美しい環境の実現に向けて貢献してまいります。
名称 | 株式会社ピエクレックス |
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設⽴⽇ | 2020年4月1日 |
所在地 | 滋賀県野洲市⼤篠原 2288 番地 (村⽥製作所野洲事業所内) |
代表者 | 代表取締役社長 玉倉 大次 |
資本⾦ | 1億円 |
事業内容 | 繊維製品の開発・製造・販売 |
合弁会社に対する出資⽐率 | (株)村⽥製作所: 51% 帝⼈フロンティア(株): 49% |
ウェブサイト | https://pieclex.com/ |
村⽥製作所はセラミックスをベースとした電⼦部品の開発・⽣産・販売を⾏っている世界的な総合電⼦部品メーカーです。独⾃に開発、蓄積している材料開発、プロセス開発、商品設計、⽣産技術、それらをサポートするソフトウェアや分析・評価などの技術基盤で独創的な製品を創出し、エレクトロニクス社会の発展に貢献していきます。
業界で唯⼀、メーカーと商社の機能を併せ持つハイブリットカンパニーです。ニーズの分析・解析、研究・開発、原⽷製造から⼩売展開までの幅広いサプライチェーンを背景に持ち、⾼度な差別化商品の開発により、⾐料繊維から産業資材繊維まで幅広く、市場にない商品やサービスを創出・提供しています。