人の動きを電気エネルギーに変える新素材 PIECLEX-ピエクレックス-
PIECLEX-ピエクレックス-
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武井壮さんがピエクレックスの研究所にやってきた!
自ら実験に参加し、圧電繊維の仕組みとそのすごさを体感
ピエクレックスは、滋賀県野洲市にある村田製作所のグループ最大のR&D拠点、野洲事業所の一角に研究所を構えています。その研究所に、ブランドアンバサダーである武井壮さんが見学に訪れたのです!その模様を前編・後編の2回に分けてレポートします。今回は、前編として、「圧電繊維の仕組み編」をお届けします。
武井さん、ピエクレックスの秘密に迫る!
5月25日午前11時、ついにその瞬間がやってきました。ピエクレックスの研究所をブランドアンバサダーである武井壮さんが訪れたのです。出迎えるのは、同社の玉倉社長と中上研究員。武井さんは、「今日はピエクレックスの秘密に迫りたいと思います!」と意気込みを語り、早速2人の案内で研究所の中に入っていきました。
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玉倉社長(左から2番目)、中上研究員(左)の出迎えを受けた武井さん

まず、武井さんが体験したのが、圧電繊維「ピエクレックス」が実際にどのように電気を発生させ、抗菌効果が得られるのか、その仕組みを具体的に目に見える形で示す実験です。実験は大きく分けると3つのステップ。
①着用したピエクレックス製のTシャツやマスクが動くと伸縮することを可視化する実験
②ピエクレックス製の生地が伸縮すると電気を発生させていることが分かる実験
③伸縮して電気を発生させることで抗菌作用を発揮していることが分かる実験
つまり、①伸縮→②発電→③抗菌のプロセスを証明する実験です。
では、一つひとつ見ていきましょう。
①Tシャツ・マスクの伸縮を可視化する実験
武井さん、「これは分かりやすい!」と感嘆
武井さんが最初に通された部屋には、何やら見たこともないような機器。「この機械は何ですか?」と質問する武井さんに、中上研究員が説明します。「これは、人が着用した衣料品の生地が、動くことによって、どの部分がどれくらい伸びるかを測定する「ARAMIS(アラミス)」という機器です。試作したピエクレックス製のTシャツを、実際に武井さんに着ていただき、実験を行ってみようと思います」
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伸縮を可視化する実験について説明を受ける武井さん。その右手前にあるのが測定機器のARAMIS

実験用のTシャツには、細かい黒い点(ドット)が全面に施されています。このTシャツを着た人が体を動かすと、その動きに引っ張られた生地の一部が伸び、同時にドットも縦や横に伸びたような形になります。ARAMIS は、そのドットの動きを特殊なカメラで撮影し、伸びた部分を色分けして示してくれるのです。

武井さんは素早くドット付きのTシャツに着替え、「早速やっていきましょう」と、とても意欲的です。ARAMIS 専用の青色LEDを照射し、武井さんは目を守るためサングラスを掛けて撮影を行います。行う動き(ポーズ)は2つ。一つは両手を肩まで上げて行うガッツポーズ、もう一つがフェンシングの突きのポーズです。日本フェンシング協会の会長も務める武井さんの突きが見られるとは、またとない機会です!

撮影後は、中上研究員と一緒にパソコンの画面で解析結果を確認します。色分けでは、伸びている部分は緑色や黄色となり、最も伸びている部分は赤色で示されます。そして、ガッツポーズ後、画面を見た武井さんは思わず「おお!」と驚きの声が。胸の部分を中心に赤く表示され、よく伸びていることが一目瞭然だったからです。
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まずはガッツポーズから。筋骨隆々のアスリートのガッツポーズは決まってます!

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パソコンの画面でARAMIS の解析結果を確認。胸から肩の部分が赤くなり、生地がよく伸びているのが分かる

続けてフェンシングの動きにも挑戦。解析結果を見ると、これも伸びている部分が赤くなり、ひと目で認識できるものでした。「(手を突き出すことで)反対側の腕の生地も引っ張られ伸びている。加えて、腹部の生地もねじれて伸びていることが見て取れます。これは、分かりやすいですね!」と、武井さん。中上研究員は、「胸の部分は汗をかきやすい部位。その部分が伸びることで、抗菌によってにおいの原因菌の増殖を抑えるため、防臭効果も期待できるというわけです」と解説します。
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フェンシングの突きのポーズも撮影

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フェンシングのポーズでは、胸から両肩に掛けて赤く示された。
胸のあたりを触りながら「大分素材が伸ばされていることがよく分かりますね」と話す武井さん

また、武井さんはピエクレックス製のマスクについても、自らが被験者となり、実験を進めます。用意されたのは無数のドットが描かれた特別なマスク。「ヒョウ柄のマスクみたい。僕が付けると(自分のイメージとして訴求している)『百獣の王』の感じがより出るな」と言って、周囲を笑いで和ませます。マスクでは、言葉を発することでどれくらい生地が動くかを解析しますが、実験で選ばれた言葉は、なんと「あいしてる」…!

ただ、武井さんは照れた素振りを見せず、クールに言われた通りの言葉をゆっくりと発します。その後、解析結果を見て、自己分析。「『あ』という言葉は口を大きく開くので、かなり生地が伸びますね。その際にシュッと微弱な電気が走るわけですよね。ということは、話す時もボソボソとではなく、口をできるだけ大きく動かすと、生地もたくさん伸びて、抗菌効果が高くなりそうですね。ピエクレックスのマスクを付けたら、これからははっきりとしたよい発音で話すようにします(笑)」
体を動かしたいという動機を高めてくれる、ピエクレックスの「モチベーショナルファイバー」のコンセプトを、まさに体感いただいた瞬間でした!
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ドットが描かれたマスクを付けて実験を行う武井さん

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「あ」の発音の時に黄色や赤色が多くなり、生地がより伸びていることが確認できた

②伸縮による電気の発生が分かる実験
「本当に電気を生んでいる!」
次に武井さんと中上研究員が足を運んだのが、研究所内の他の実験室。「これがEFM(表面電位測定器)という発生電気を計測する機器です。先ほどARAMIS で、人の動きでピエクレックスの生地が伸びることが確認できましたが、今度は生地が伸びると本当に電気が発生するのかをこの機械で見て証明していきたいと思います」(中上研究員)。機器の中にはピエクレックスのマスクで使われている生地と同じものをセットし、自動で生地を引っ張る動作を繰り返します。その動作によって電気が発生すると、パソコン画面に示された波形が変化するという仕組みです。

スイッチを入れ、引っ張り動作が始まると、波形が大きく変化。武井さんも「あっ、動いた!」と声を上げるほど、分かりやすい変化でした。
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電気を計測する機器「EFM」の前で説明を受ける武井さん

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機器の中にピエクレックスの生地(中央の白い布)をセットし、自動的に前後に微動させる

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EFMで発生した電気を波形として映し出すモニター(左)。
動かしている間は上下の波形が出ているが、止めると波形も収まる

  • 武井さん「こうやって、目で見えると分かりやすいですね。本当に(生地が)電気を生んでいることがひと目で分かります」
  • 中上研究員「一回止めてみましょう。(スイッチを切ると)こうして波形が元に戻ります。また動かすと波形が出ます。これが、ピエクレックスが電気を発生させることができる証明となります」
  • 武井さん「今、僕はマスクを付けて話していますけど、これくらいの口の動きで画面に示されているような波形は出ますか」
  • 中上研究員「はい。ですから、今、武井さんがしゃべればしゃべるほど電気が生まれ、抗菌してくれるというわけです」
  • 武井さん「話すたびに抗菌してくれることがよく分かりました。頼もしいですね!」
  • ピエクレックスの“発電”が証明され、武井さんは心底納得した様子でした!
③電気の発生による抗菌作用が分かる実験
引っ張り動作をしなかった生地はすごいことに…!
圧電繊維の仕組みを見る最後のパートは、実際に菌を使ってピエクレックスの抗菌効果を証明する実験です。菌を扱う「抗菌試験室」に入るため、武井さんは白衣を着て、試験室に向かいます。
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白衣姿となった武井さん、お似合いです!

実験では、人体に無害な大腸菌を滴下(塗布)したピエクレックスの生地を2セット用意し、片方は専用の機器で自動的に引っ張り動作を繰り返させ、もう一方は何もせずに静置。18時間後に菌の増殖度合いを見て、生地が動くことで抗菌作用があるかを確認します。
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専用の機器の中で無害な大腸菌をピペットで丁寧に滴下していく

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大腸菌の滴下は数滴行う

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大腸菌を滴下した生地を18時間置く専用機器。
左側の機器では生地の引っ張り動作を繰り返し行い、右側の機器では静置する

さて、18時間後、それぞれの生地での大腸菌の増殖はどうなったでしょうか。今回は、事前に実験を行った生地で検証します。菌の状態を移した実験用のシャーレの中をのぞくと…
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左が引っ張り動作を繰り返した生地のもの、右が静置したもの

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武井さん、あまりの違いを見て愕然…!

  • 武井さん「全然違うじゃないですか!引っ張りを繰り返した方はほぼ菌が抑えられている。でも、静置した方は菌がすごいことになって、全面に増殖してしまっています。これはちょっと…抗菌できていない生地は使いたくなくなりますね」
  • 中上研究員「ピエクレックスのマスクやTシャツを着用して一杯動くほど菌の増殖が防げることが理解できると思います」
  • 武井さん「すごい差が出るものなのですね。パッと見ただけでその差は歴然です」
  • 中上研究員「これで、①最初のARAMIS で生地が伸びることを確認、②次にEFMの測定で電気が出ることを確認、③最後に生地の伸縮の繰り返しで菌がどれほど抑えられるかを確認できたと思います。この3段階でしっかり科学的に効果を証明し、私たちは製品づくりを行っているのです」
  • 武井さん「これはすごい。本当に抗菌されて、僕たちが守られていることが実感できました。ありがたいことです!」
「ピエクレックスはすごいな」と改めて実感
「圧電繊維の仕組み編」はこれにて終了。最後は玉倉社長、中上研究員、武井さんの3人で、今回見た実験を振り返りました。では、そのトークを聞いてみましょう。
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実験終了後、行ったことを振り返って話す武井さん

  • 武井さん「今日は、生地が伸びるところ、電気が発生するところ、菌が増殖しないところを全て自分の目で見ることができました。改めて、ピエクレックスはすごいなと実感しています」
  • 玉倉社長「一般的な会社であれば、こうした実験は外部の検査機関に委託します。しかし、私たちはそれらを全て自前でやっています。これが当社の強みです」
  • 武井さん「マスクとTシャツ以外の他のアイテムへの広がりも期待したいですね」
  • 中上研究員「武井さんはゴルフをよくされていると聞いていますが、例えば、ゴルフのアイテムは考えられます」
  • 武井さん「なるほど。ゴルフであればグローブがいい。プレー中、手は良く動かしますし、汗もかきます。それに使い終わったらそのままバッグに入れるため、衛生状態が心配。ピエクレックス製のゴルフグローブがあれば、ぜひ使いたい!」
  • 中上研究員「靴下も有効です。においが気になる部位ですからね。現在、靴下の開発は進めている最中です」
  • 武井さん「これは僕が日課としている深夜のダッシュにぴったり(笑)。ダッシュでは足裏の筋肉を多く使うので抗菌効果も望めます」
  • 玉倉社長「もし開発できたら、ぜひ毎日履いて走ってください!」
  • 武井さん「僕自身が動けば動くほど、菌と戦うことができ、倒せる。まさに、自分自身が新しい武器を手に入れた感覚です。今後、『菌とどうやって戦うか』と聞かれたら、『まずピエクレックスの服を着ます』と答えて会話が成り立つくらい、この素材を広めたいですね。本日はありがとうございました!」
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ブランドアンバサダーとしての思いを語り、今後の活動に意欲を燃やす

近い将来、武井さんがテレビ番組のトークで「ピエクレックス」と言っても、周囲が違和感を抱かないくらいに認知度を上げる――。
ブランドアンバサダーの力強い言葉に夢と勇気をいただきました!
次回は武井さんの研究所訪問の後編として「リサイクル編」をお送りする予定です。ご期待ください!
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